2025年アンサンブル作品新譜③ / シャイニー・アイランド −アフター・ザ・スノー−) (クラリネット5重奏)

愛知県立木曽川高等学校吹奏楽部のクラリネット5重奏チーム委嘱作品として2021年秋に作曲した〈Shiny Island -After the Snow-〉(シャイニー・アイランド −アフター・ザ・スノー−)が、株式会社ウィンズスコアより楽譜が出版されました!
グレード5、演奏時間6分30秒ほどの作品です。
 
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演奏してくださったクラリネット5重奏チームの皆様、当時の吹奏楽部顧問の木本 昌光先生、ありがとうございました!
北海道利尻島に住んでいた頃に作曲した作品で、クラリネット4重奏作品〈Stratus Island〉の姉妹作にあたります。
 
編成は以下の通りです。
1st Clarinet in B♭
2nd Clarinet in B♭
3rd Clarinet in B♭
4th Clarinet in B♭
5th Clarinet in B♭
バスクラリネットを含む通常のクラリネット5重奏ではなく、B♭クラリネット5本のみで構成されているというのが特徴になっています。
 
どうぞ宜しくお願いいたします!
下記、楽曲解説です。
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この作品は、愛知県立木曽川高等学校吹奏楽部のクラリネット5重奏チーム委嘱作品として2021年秋に作曲され、同年12月に行われた愛知県アンサンブルコンテスト西尾張地区大会にて同チームによって初演されました。
 
作曲の依頼をいただいた際に吹奏楽部顧問の木本昌光先生からは「通常ではあまり見られないB♭クラリネット5本のための作品を」との要望のみで、作品のスタイルなどは特に指定がなく、自由に作曲して良いというものでした。
当時、数年ほど移住していた北海道の利尻島からインスパイアされた作品を多く作曲しており、この作品も同じ方向性で作曲することを念頭に置きました。
また、B♭クラリネット5本のための作品ということで、以前作曲したB♭クラリネット4本のための作品「ストラタス・アイランド」の姉妹作にあたる作品を作曲する方針に決めました。
(ちなみに「ストラタス・アイランド」も利尻島からインスパイアされた作品です)
 
「シャイニー・アイランド」は直訳すると「輝かしい島」というような訳になるかと思いますが、真冬の厳しい猛吹雪が過ぎ去った後、降り積もった雪で真っ白に染まった利尻島が太陽によってまばゆい光を放つ光景からインスピレーションを得てこの作品は作曲しています。
これは私が実際に目にした光景で、それは言葉に表せないほど美しい光景でした。
 
「ストラタス・アイランド」と同様の音楽語法を用いて作曲しています。演奏にあたっては、1曲を通してエコーのような効果を表現する場面が多いので、それぞれのパートの入るタイミングに注意して演奏しましょう。また、快速部のスタッカートの発音もキツくなりすぎないように演奏することを心がけましょう。

 

 

 

2025年アンサンブル作品新譜② / 雪月夜 (フレックス5重奏(+打楽器))

株式会社ウィンズスコアの書き下ろし作品として今年1月に作曲したアンサンブル作品
雪月夜(ゆきづきよ)」[フレックス5重奏(+打楽器)]
が、7月25日よりウィンズスコアから出版されます!
雪合戦」「雪まくり」に続く雪シリーズ3作品目です。
 
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参考演奏はWISH Wind Orchestraの皆さんです。
木村 美紗季さん(フルート)、佐藤 義人さん(クラリネット)、田中 愛希さん(アルトサックス)、高須 洋介さん(ホルン)、田村 相円さん(テューバ)、濵口 大弥さん(パーカッション)、音楽監督の甲斐 誠さん、ありがとうございました!

Part1-5は多種多様な楽器から選択して演奏することが可能です。
編成は以下の通りです。
[Part 1]…Flute / Oboe / E♭ Clarinet / B♭ Clarinet / Soprano Saxophone / Alto Saxophone / B♭ Trumpet
[Part 2]…Flute / Oboe / English Horn / B♭ Clarinet / Alto Saxophone / B♭ Trumpet
[Part 3]…English Horn / B♭ Clarinet / Alto Saxophone / Tenor Saxophone / F Horn
[Part 4]…Bassoon / B♭ Clarinet / Tenor Saxophone / Baritone Saxophone / F Horn / Trombone / Euphonium
[Part 5]…Bassoon / Bass Clarinet / Baritone Saxophone / Trombone / Euphonium / Tuba
Percussion(Opt.)…Finger Cymbal (or Triangle), Wind Chime, Suspended Cymbal, Triangle, Hi-Hat

演奏会やアンサンブルコンテストなどに是非。
どうぞ宜しくお願いいたします!
下記、楽曲解説です。

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この作品は、株式会社ウィンズスコアの書き下ろし作品として2025年1月に作曲しました。
「雪月夜」(ゆきづきよ)とは、降り積もった雪面に月の光が照らす夜の情景を指します。
2020年から2023までの間移り住んだ北海道の利尻島では、たびたびそのような幻想的な光景を目にすることがありました。本作品は、雪が降り積もったことで静寂の世界が広がり、その後雪面に月の光が差し込むことでまるで幻影を見ているかのような錯覚を描いています。月の光によって青白く光る雪面は、北国の冬では日常的に目にする光景です。
特定のストーリーに沿って音楽が展開するものではありませんが、演奏団体それぞれでイメージを膨らませて演奏してください。

【演奏にあたって】
●楽器を指定する際の注意点として、パートが下ると同時に音域も下がるように作曲していますので、パート間の音域関係が逆転するのは例外を除いてあまり好ましくありません。楽器を選択する際はお気をつけいただけますと幸いです。
●Part1~5までのパートで所々1オクターブ上/下に小音符が書かれていますが、演奏の難易度やパート間のバランスなどを考慮して適切だと思う音符を演奏してください。

 

 

 

2025年アンサンブル作品新譜① / レイディアント・ファンタジー (木管八重奏)

東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部の木管八重奏チーム委嘱作品として作曲させていただいた『レイディアント・ファンタジー』が、この度ブレーン株式会社より楽譜が出版されることが決定しました!
 
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演奏してくださった木管八重奏チームの皆様、吹奏楽部顧問の畠田貴生先生、委嘱のキッカケをくださった樫野哲也さん、ありがとうございました!
 
編成は以下の通りです。
1st Flute (doub. Piccolo)
2nd Flute
Oboe (or Clarinet in B♭)
Bassoon (or Tenor Saxophone in B♭)
Clarinet in B♭
Bass Clarinet in B♭
Alto Saxophone in E♭
Baritone Saxophone in E♭
 
どうぞ宜しくお願いいたします!
下記、楽曲解説です。
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この作品は、東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部の木管八重奏チームの委嘱作品として2024年の9月に作曲。同年12月に行われた第48回東京都高等学校アンサンブルコンテストにて初演されました。その後東京都代表として出場した第48回全日本アンサンブルコンテスト(全国大会)でも金賞を受賞されました。また、同時に東京隆生吹奏楽団の木管八重奏チームによっても演奏されました。
 
「レイディアント」は「光を放つ」「光輝く」「晴れやかな」「うれしそうな」などの意味を持つ形容詞です。高輪台高校吹奏楽部のフレッシュで光り輝くイメージを持って作曲したことからこのタイトルにしました。
 
また、作曲した時期が肌寒さを感じ始める秋口だったことから、私の吹奏楽でのデビュー作品「オータム・ファンタジー」(第5回 日本管打・吹奏楽学会作曲賞(第1位)受賞作品)に関連する和声進行を緩除部で取り入れ、目まぐるしく動き回る快速部とは対を成す形で構成しています。
 

吹奏楽作品「Thawing(雪解け)」日本初演映像公開!

The Japan premiere of “Thawing” is now available on YouTube!
 
北海道教育大学函館校吹奏楽団(指揮:三笠裕也氏)によって日本初演していただいた「Thawing(雪解け)」(ミッドウェスト・クリニック主催 2024年バーバラ・ビュールマン作曲賞第1位受賞作品)の演奏模様をYouTubeに公開いたしました!
 
改めて演奏してくださった北海道教育大学函館校吹奏楽団の皆さん、指揮の三笠裕也先生、本当にありがとうございました!
楽譜出版については追ってアナウンスさせていただきます。
 
下記、楽曲解説です。
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凍てつく寒さの中、いつまでも雪が降り続く。
何もかもが雪と寒さによって閉ざされる。
やがて時が経って雪が溶け始めるとき、待ちわびた春がやってくる。
雪解けによって、雪に閉ざされていたあらゆるものが動き出す。
大地、川、野原、花、そして生命…
徐々に漲ってくる。
私は日本の北国で生まれ育ち、美しい冬はとても身近なものでした。
私は雪解けの神秘を間近で体感してきたことから、この曲を作曲するきっかけとなりました。
自然の美しさだけでなく、感傷的で内省的な気持ちも含まれています。
この作品を通して雪解けの神秘さが伝われば幸いです。
2024年1月に作曲し、世界最大級の音楽教育の祭典「ミッドウェストクリニック」主催の「2024年バーバラ・ビュールマン作曲賞中学校バンド向け作品部門」にて第一位を受賞しました。
世界初演は2024年12月に行われた第78回ミッドウェストクリニックにおいて、Kranz Junior High School Honors Band(指揮: Kelby Koch)によって行われました。
また、日本初演は2025年5月、北海道教育大学函館校吹奏楽団(指揮:三笠 裕也)によって行われました。
 
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Program Notes:

Snow continues to fall forever in the freezing cold.
Everything is closed off by the snow and cold.
When the snow begins to melt, the long-awaited spring arrives.
With the melting of the snow, everything that had been closed up by the snow begins to move.
The earth, rivers, fields, flowers, and life…
It gradually becomes full of life.

I was born and raised in the northern part of Japan, where beautiful winters are very familiar to me.
I have experienced the mystery of melting snow up close and personal, which inspired me to compose this piece.
It contains sentimental and introspective feelings as well as the beauty of nature.
I hope to convey the mystery of the melting snow through this piece.

This piece was composed in January 2024.
It won first prize in the “2024 Barbara Buehlman Prize for Composition Contest for Middle School Band” sponsored by the Midwest Clinic.
The work was premiered by the Kranz Junior High School Honors Band (conducted by Kelby Koch) at the 78th Midwest Clinic in December 2024.


 

 

 

「ボイジャー・プログラム -太陽系を超えて-」が出版されました!

(「Wind Works」-9人の管打楽器奏者による小編成吹奏楽団体-委嘱作品)

1月22日からブレーン株式会社より楽譜が出版されました!
楽譜詳細はこちら

また、陸上自衛隊中央音楽隊の皆さん(指揮:柴田 昌宜副隊長)による演奏の映像がYouTubeに公開されました!
演奏模様はこちら

演奏時間8分、グレードは3.5です。
出版にあたって編成を拡張しており、30人程度でも演奏が可能になりました(最少9人で演奏可能なことには変わりありません)。
「Wind Works」(9人)による演奏模様はこちら

どうぞ宜しくお願いいたします!
下記、楽曲解説です。

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 この作品は、『「Wind Works」-9人の管打楽器奏者による極小編成吹奏楽団体-』のために2021年11月に作曲され、2022年5月に行われた「Wind Works Concert」にて初演されました。また、2024年3月に行われた「21世紀の吹奏楽 第25回“響宴”」にて、伊藤巧真指揮、幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部の14名によって再演されました。

 極小編成の個々の楽器による絡み合いの魅力を存分に引き出しつつも、少人数を感じさせないスケールの大きいテーマで作曲しています。

 曲名にある「ボイジャー」とは、未知のものを発見するNASAの惑星探査機「ボイジャー」のことを指します。1977年に2機が打ち上げられ、惑星を探査し数々の発見をもたらしました。両機ともに現在も航行中で、太陽系の最外縁部を超えているとのこと。私はこのテーマに強く惹かれ、果てのない未知を突き進む「ボイジャー」を待ち受ける様々な現象や、ひたすらに宇宙を突き進むイメージを8分間に凝縮させています。

 私が傾倒するハリウッド映画音楽のイディオムを用いて作曲していますが、ハリウッド映画音楽の定石である大編成ではなく日本における少子化等の影響により増加する極小編成で作曲している、というのが特徴です。

 この作品を通して壮大な宇宙のイメージが伝われば幸いです。

「昼下がりの市場で」(フレックス5(4)重奏)を、航空自衛隊航空中央音楽隊の皆様に演奏していただきました!

ウィンズスコアより出版されている「昼下がりの市場で」(フレックス5(4)重奏)を、航空自衛隊航空中央音楽隊の皆様に演奏していただきました!「昼下がりの湖畔で」「昼下がりの庭で」に続いてありがとうございます!

2020年に、秋田市立豊岩中学校吹奏楽部(当時の顧問:鎌田 直先生)の委嘱により作曲した作品です。
演奏はYouTubeにアップされております。

様々な管楽器で演奏することが可能な作品です。今回の演奏では
Part 1 B♭ Clarinet
Part 2 Alto Saxophone
Part 3 Horn
Part 4 Euphonium
の楽器選択+Percussionの5重奏で演奏していただきました。

楽譜はこちら。アンサンブルコンテストを中心に、日本各地で演奏いただいております。
 
是非ご覧ください!


「ボイジャー・プログラム -太陽系を超えて-」をレコーディングしていただく陸上自衛隊中央音楽隊の練習にお邪魔いたしました!

昨日は陸上自衛隊朝霞駐屯地へ。ブレーン株式会社より出版予定の「ボイジャー・プログラム -太陽系を超えて-」(Wind Works委嘱作品)をレコーディングしていただく陸上自衛隊中央音楽隊の練習にお邪魔いたしました!

練習回数が限られている中、非常にハイレベルな演奏を聴かせていただきました…!
陸上自衛隊中央音楽隊の皆さん、指揮の柴田 昌宜副隊長、ありがとうございました!

バンドジャーナル1月号にて吹奏楽コンクールレポートを執筆させていただきました!

先日発売されたバンドジャーナル1月号にて、10月に札幌コンサートホールKitaraにて行われた第72回全日本吹奏楽コンクール大学の部・職場一般の部のレポートが掲載されております!
本当に多くの学びがあった2日間でした…!

「エーデルホフ・スケッチ」の初演映像がYouTubeに公開されました!

夏に初演された、フルート奏者 菅野 力さんの委嘱作品「エーデルホフ・スケッチ」の演奏模様がYouTubeに公開されました!
菅野 力さん、ピアノの岩本果子さん、素敵な演奏をありがとうございました!
是非ご覧いただけたらと思います!
この作品は、2022年に開催した結婚披露宴にて初演させていただいた吹奏楽作品「エーデルホフ・スケッチ」を基に、菅野 力さんのリサイタルに合わせてフルートソロ&ピアノの編成に編曲した作品です(クラリネット、アルトサックス、トランペット、ヴァイオリン、ヴィオラでも演奏可能)。


「ボイジャー・プログラム -太陽系を超えて-」が、ブレーン株式会社より楽譜が出版されることになりました!

「Wind Works」-9人の管打楽器奏者による小編成吹奏楽団体-の委嘱作品で、今年3月に行われた「21世紀の吹奏楽 第25回“響宴”」で幕張総合高等学校シンフォニックオーケストラ部(指揮:伊藤 巧真氏)によって演奏された

「ボイジャー・プログラム -太陽系を超えて-」

が、ブレーン株式会社より楽譜が出版されることになりました!

「Wind Works」による演奏模様はこちら
 
演奏時間8分、グレードは3.5です。
出版にあたって編成を拡張しており、30人程度でも演奏が可能になりました(最少9人で演奏可能なことには変わりありません)。

詳細は追ってお知らせいたします。
どうぞ宜しくお願いいたします!